今回はエテルナのお話。
エテルナの歴史は大変古く1856年にムーブメントの専門製造として起業しました。
後に世界最大のエボーシュメーカーとなるETAの前身で、
現在スイス製造の機械式時計の70~80%以上が
このETAのムーブメントを乗せているのではないでしょうか。
オメガやラドーなどもETAのムーブを乗せており、
その信頼度は大変高く評価されています。
精度の高さは高級ブランドと同等またはそれ以上であった為、
時計メーカーは自社開発を止めETAのムーブメントを乗せて高額で販売する様になりました。
ETAはその現実に落胆し2006年に傘下以外へのムーブメント供給を停止する事を
発表し一時大騒ぎとなりました。
その後、国家が仲裁に入り、徐々に供給を減らし2010年に完全に供給を停止する事になりました。
ETAのムーブメントの上で胡坐をかいていたメーカは自主開発を余儀なくされ、
かつての様に技術を高める努力をしはじめ、時計業界は活気を取り戻しはじめました。
名前を知る人は少ないかと思いますが、実は時計の歴史を動かすほどの力を持つメーカなのです。
設立20年目で自社で完成品の販売を始め、
1905年にエテルナと変名しております。
ETAを立ち上げた後も、エテルナにETAのムーブメントを
乗せることはなく、エテルナの一貫製造をしております。
そんな律儀なところも店主は気に入っております。
過去も現在も時計界に大きな影響力を持つ、
高い技術力と実行力を持つ信頼できるメーカーです。