こんばんは、店主です。
今週入荷予定のハミルトンをご紹介させて頂きます。
ハミルトンでは珍しいスクエア型です。
どのメーカーでもカクテルタイプではスクエアは少ないのですが、
ハミルトンは特に少ない様に思います。
ほとんど入荷のない珍しいデザインです。
革ベルトタイプではスクエアもよく見かけるかと思います。
カクテルタイプと何が違うかと言うと大きさが格段に小さいです。
ラグのダイヤモンド部分を含めず四角いケースのみですと1.5cm×1.5cmの小さなサイズです。
文字盤は1cm×1cmほどしかありません。
カクテルタイプはどれも文字盤は小さいのですが、
本品は視認性は抜群に良いです。
黒いだけでどの位違うか伝えにくいのですが・・・
下記の真ん中を店主は愛用しております。
右側が本品と同じくらいのサイズなので、2回りくらい文字盤は小さいのですが、
これだけ小さな写真でも針の位置はハッキリわかります。
「針は黒くあれ」と老眼になってから思う様になりました
しかしながら・・・、黒針は1920年〜1930年前後に多く、
本品の時代ではケースと同色が主流なので殆ど見かけません。
本品も元々は違う文字盤と銀色の針が付いていたと思われます。
文字盤の裏には私たちが「足」と呼ぶ突起凸が2本あり、機種側の凹にハメて動かない様に固定します。
足の位置は各機種番号により違うので、違う機種には付けられません。
本品は足が1本切られておりました。
位置が違うので切ったと思われます。
アンティークでは、とーーーーっても多いです。
2本とも切られて接着剤でベッタリな事もザラにあります。
修復の過程で仕方なかったのであろう。と思われる事も多いですが
見た目の体裁だけを整えた悪意を感じる品も多々あります。
本品は敢えてこの様に修復したのだと思います。
古い年代の文字盤に合わせて黒針に変更し雰囲気も合わせておりますし、
切り分が見切れることなくキッチリとケースに収まるサイズを見つけるのは大変だったと思います。
その甲斐あり見た目もとても綺麗で可愛いです。
ですので現状のままOHと調整をしました。
文字盤が動かない様に固定しましたし、今後のメンテナンスも問題ありません。
でも、このタイプは是非当店にメンテナンスを任せて頂けたら嬉しいです。
アンティーク専門店さんの職人でしたら心配ないと思いますが、
それでも、当店の職人さんを一番信頼している店主としては当店に出して頂くのが一番安心なので。
上記の理由も踏まえて、とても珍しい雰囲気の1本です。
今週の入荷は1本なので丁寧に説明できてよかったです
全ての時計の修復過程をいつもこの様にご紹介できたら良いのですが・・・。
明日は実店舗は改装工事の続きでお休みですが、金曜日以降は実物もご試着頂けますので
気になる方は是非ご予約の上ご来店下さいませ
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