こんばんは、店主です。
今日は、機械やケースの修復ではなく
とーーーーーっても地味なブレスパーツの修復をご紹介いたします。
アンティーク時計の殆どが、ケースのラグ(12時.6時位置)に穴が開いており
その穴にC環が付いたブレスを着けます。
今回は、そのC環について書かせて頂きます
当店では細身の3mm幅のブレスが人気で、この3mm幅のブレスの殆どが
下記の様なC環です。
そして当店では人気のない6mm幅のブレスは、下記の様な環が多く使われております。
何が違うかと言うと、環が逆さまについております。
下記は左が現状の3mm幅の環、右は6mmから取り外した環が付いております。
一見分かり難いですが、下記では違いが良く分かると思います。
かなり印象が違うと思いいませんか?
元々は色味が違うのが気になり、パーツの交換をしたので
色味の方が目立ってしまってますが、本当は継ぎ目に注目して頂きたかったのです
でも実際は、着用してしまえば継ぎ目は殆ど見えないですけどね。
「じゃぁ、3mm幅ブレスも環を逆さまにすれば継ぎ目は見えなのでは?」
はい・・・モチロン店主も試しました
しかし環を外すと、この様になっている場合も多いいのです。
表に出ない事を想定して作られておりますのでボコボコですし、平らなんです・・・。
そして逆に平らではない、まん丸なC環の場合は
取り付けてもクルクル回ってしまうのです・・・丸なんで。
この平らタイプは付替えの際に環を開くと割れる事も多いです。
ご購入前のご検討で「ブレスを付け替えて写真を撮ってください」とご要望を頂くのですが
金属疲労を避けるため、ケースの横にブレスを置いた写真でご対応させて頂いておりますのは
この様な理由なんです・・・面倒ダカラ、ジャナイヨ・・・
今日はあまり他店ではご紹介していないであろう、地味なパーツの比較をしてみました。
全ての品を上記の様に修復はできないのですが(6mmブレスがジャンクになってしまうので・・・)、
でも、できる限り細かな箇所も修復しておりますので、少しずつご紹介できたらと思っております。
最後に・・・
実は着け心地は6mm幅の方が良いんですよ。
下記は裏側です。
3mm幅のブレスをお使いの方はご存知かと思いますが、脱着でブレスを開く際
キリキリとバネの音がして、壊れちゃうんじゃない?と最初は思った方も多いかと思います。
(音に反して、そうそう壊れないのですが)
3mmに比べると6mmは、とっても滑らかに開きます。
丸みを作ってあるので、皮膚を挟む事も殆どありません。
とは言え、カクテルウォッチはケースが華奢なので
ブレスも華奢な方がジュエリーっぽくて可愛いと、個人的にも思います。
しっかりしたブレスがお好みの方や、使い心地を優先される方は断然6mm幅がお勧めですよ