*きよみのアンティーク*ブログ

磁気帯について。 磁気発生家電ランキング!

こんにちは、店主です。

今日は磁気帯に付いて色々と書いてみようかと!cid_9_332@smileymail.gif

一部の富豪しか持つ事のできなかった時計が、
ようやく一般的にも普及し始めたのは
1900年頃なのですが、その時代はこんな感じです。

こちら↓はニューヨークです。
まだ女性はドレスを着ております。
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しかし、近代的なのも大都市のみで
多くの州はまだこんな感じです。
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家の中はと言うと、広告などでは下記の写真の様な感じが多いので
おそらく当時の理想なのだと思います。
理想の中にさえ電化用品は全く見当たりません。
磁気とは無縁の生活です。
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日本は明治33年が1900年です。
東京では路面電車が多く走っていたようです。
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東京以外ではこんな感じだった様です。
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当店が扱う時計は1950年前後の品が多く
上記時代より50年程経っております。

下記は1950年頃のニューヨークのタイムズスクエアです。
50年の間に近代化も随分進みました。
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しかしカルフォルニアでさえ、この様な田舎風景です。
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家の中でも電化用品が少しずつですが、一般的にも使われる様になりました。
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この様な時代の中で作られた腕時計は、磁気の事など勿論考慮して作られておりません。

しかしアンティークの中でも50年ほど前からアース機能の付いた
対磁時計も売られておりました。
ロレックスのミルガウスなどが有名でしょうか。

当時は磁気で困るのは、パイロットや医者などの極限られた職業の人達だけだった為
生産本数も少なく大変高額な事もあり、あまり売れなかったみたいですが、
時計を狂わす原因の多くが磁気となった現在は、高額でも人気がある様です。

今年発売されたオメガのアクアテラも超対磁時計です。

各メーカー共に現代社会の磁気に対応する為の開発に力を入れております。
修理の現場では故障の原因の80%が磁気を伴う理由とも言われております。

現代では磁気を発生する家電用品が山ほどありますが、
そのベスト5を今日はご紹介します!cid_9_204@smileymail.gif

1位:保温トレイ 120.000A/m
*IHクッキングヒーター等

2位:冷蔵庫(主にドア部分)60.000A/m

3位:ポットなどのプラグ部分 26.000A/m

4位:オーディオのスピーカー部分 12.000A/m

5位:電話の受話器 4.000A/m

4800A/mまでは5cm離せば殆ど影響を受けないと言われております。

意外にもテレビは800A/m、電子レンジも4000A/mと低め。
と言いましても、地デジとなったテレビも上記内数値かは分かりかねるのですが・・・。

携帯電話は20.000A/m、スマートフォンの方が低めの16.000A/mです。
パソコンは更に低い8000A/mです。
上記はオーディオと同様にスピーカー部分が一番磁気を発生しております。

電化用品以外ですとバックの開閉や、脱着に使われるマグネットは
小さくてももとても強力です。

エレベーターの壁がフェルトの保護マットで覆われている事がありますが、
その保護マットも脱着できる様に強力なマグネットが使われているそうです。
手をついて寄りかからない様に要注意です

他にはACアダプターも磁気を発生しております。

手持ちの時計が磁気を帯びてしまったかどうかは、
方位磁石の上にかざすだけで分かります。

磁気を帯びていれば、方位磁石の針が時計の動きで振れます。

方位磁石は僅かな磁気でも針が動きますので、
振れたからと言って、必ずしも時間を狂わす訳ではありません。
針がクルクル回る程大きく振れていても、精度に影響のない箇所でしたら
問題なく動きますし、逆に僅かな磁気帯でも時間を狂わす場合もあります。

大きな磁気帯でしたら正確に走行していても
早めに専門店でみてもらう事をお勧めします。

100円均一で売られている方位磁石で十分に事足りますので
1つ手元に置いておかれると良いかと思います。

専門店では、どの様に磁気を抜くかと言いますと
磁気で磁気を抜きます。

より強力な磁気に弱い磁気をくっつけて、引っ張り抜くのです。

くっついているかどうかは・・・勿論、目では見えませんケド

お客様より「自分で磁気を抜く方法はありますか?」と
ご質問を頂く事もあり、その気持ちもとても良く分かります。

磁気抜きの機械は一般向けに6000円前後からある様です。
上記の機械で本当に効果があるのかは分かりかねますが・・・。

専門店で使われている機械でも5万円前後からあるので、機械式時計を沢山お持ちの方ですと
1台持っていても良いかも・・・とも思いたくなるのですが専門機器は強力な磁気で
磁気を引っ張りぬくので、小さなカクテルウォッチのパーツは、
一緒に引っ張られて位置がズレる可能性もあります。

やはり、磁気抜き後は時計士による確認が必須です・・・。

↓こちらが磁気抜き機です。
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工具も磁気帯するので、機械で磁気抜きします。
ボタンを押すと工具が跳ね上がる位、強い磁気を発生させます。
その外にも磁気を発生させた輪の中をくぐらせるタイプあります。

磁気が時計に悪影響な事も、その磁気が世の中に溢れている事も分かっていますが、
現行品でさえ完全に対磁を保証する時計はまだ無いかと思います。

過敏にならずに上手に付き合ってゆくしかないのかな。と店主個人的には思っております。

当店でご紹介しいている時計達が作られた頃と比べますと
機械式時計には不向きな時代となりましたが、
時計本来の性能としましては十分に実用できる素晴らしい時計ですので
少々のご配慮を頂きながらお使い頂けたら嬉しく思います。

ご不安な点は、お気軽にご相談くださいませ!cid_6_327@smileymail.gif

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