ブログでは商品説明にはあまり書かない細かな事や、修復過程を書いております。
アンティークは見解が様々で、当店は100%海外仕入な為、参考資料も全て海外資料です。
日本での解釈と少々違う事もあるかもれませんので、ご参考程度にお読み頂けたらと思います。
とても珍しい色石のカバーウォッチです。
ルビーとサファイアですが、サファイアは現行品の様な深い青色ではなく淡い青色ですので
暗めの場所でも青色と分かると思います。
今回は当店で文字盤を交換しました。
入荷時は他の機種の文字盤が接着剤で付いておりました。
オメガに限らず文字盤には「足」と呼ばれる棒が裏側に2本ついており
その足を機械に差し込んで固定するのですが、各機種で足の位置は違います。
なので他の機種では使えず、アンティークでは足が折られて
接着されている事が多いのです・・・。
左が仕入時の文字盤です。通常は右の矢印の様な棒があるのですがありません。

理由は恐らく機械が壊れて新しい機種に積み替えたからだと思います。
本品の機械はCal.1100で製造年代は1970年代なのですが、
ケースは1950年前後なのではないかと思います。
1970年代の時計は現代のサイズと変わらないので
機械は小さくても文字盤は大きくて使えなかったので、
以前の機械の文字盤の足を切って貼ったのだと思います・・・。
アンティークは長く使用する間で様々な修復過程を経ます。
職人によっては謎過ぎる複雑怪奇な修復もあり、上記の推察も推察でしかありません。
当店の仕事は長く使える様に修復する事ですので、
Cal.1100用の小さな文字盤を探し出して付替えました。
これで安心して長くお使い頂けます。
機械が70年代なのもメリットが大きく、性能の向上も勿論ですが
Cal.1100はゼニスやTISSOTともパーツの共通性があるので生産数は多かった様です。
現存するパーツが多い事はアンティークを実用品として維持するためには
大きなメリットです。
とても可愛い時計ですので、是非末永くお使い頂けたら嬉しく思います。
最後にサイズ感をお伝えすべく着画をご紹介します。
カバーウォッチとしては小さくとっても可愛いです!!
なかなか無いサイズの可愛いカバーだと思いますよ。
お花部分は直径1.5cmなのですが、1.5cmというとROLEXのカメレオンと同じなのです。
カメレオンをお持ちの方ですと驚かれるサイズだと思います。
あ!!!
あと最後の最後にブレスの可愛さもご紹介させてください
硬い金で出来てると思えない見た目の柔らかさです
今週からブログでは専門的な事や修復例をご紹介しようと思ったのですが
結局、可愛さを伝えたい気持ちが漏れてしまう店主でした・・・